作家・吉村喜彦のホームページ

 冷たい雨の一日、国立能楽堂で狂言「呂蓮(ろれん)」と能「呉服(くれは)」を観ました。
 「呂蓮」がことに良かったです。
国立能楽堂
  能舞台
 旅僧から説法を聞いて発心した宿の亭主。
 僧に頼んで頭をそってもらい、僧の弟子となって、呂蓮坊という名までもらいます。

 そこに、「晩ごはんができたわよ」と言いにきた妻。

 夫の頭と法衣の姿に驚き、
 自分に何の相談もなく出家した夫と僧に怒髪冠(どはつかんむり)をつき、
 僧に「元のように髪をはやせ」と迫る──という話。
パンフ
プログラム

 亭主が僧から、呂蓮という名前をもらうまでも笑えます。
 あまり学識のない僧は、
「いろはにほへと・・」からネーミングを考えていくのですが、
い蓮坊、は蓮坊、ほ蓮坊、よた蓮坊、ちりぬ蓮坊など、思いつくかぎり、テキトーに名前をあげるのです。
 ソ連やベ平連は、さすがになかったですね、たぶん。
能装束
 「どうして出家した?」と妻が夫にすごむと、
 夫は「い、いや、あの坊主がおれに頭を剃れっていうから」
 と嘘をついて責任転嫁。

 「ああ、腹立ちや、はらだちや」
 と床をどんと鳴らして怒って追いかける妻。逃げる夫。

 ほとんど筒井康隆を読んでいるような、ドタバタ喜劇でした。

 いやあ、帰りに飲んだ日本酒の美味しかったこと🥰
惣邑

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です