作家・吉村喜彦のホームページ

JF全漁連のウエブマガジン「サカナディアSakanadia」の連載
『ニッポンさかな酒』にて、
「江戸っこ大好き、ねぎま鍋」の記事を掲載しました。
https://sakanadia.jp/sakana/negimanabe/

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久しぶりに「ねぎま鍋」を食べました🌺
 江戸のころ、まぐろは下等な魚とされていたようです。
ねぎとまぐろ

 近海ではなかなか獲れず、輸送に時間がかかり、脂身も多く、腐りやすい。
なので、塩漬けにしたものを長屋の人たちは食べていたようです。
 そんなまぐろをいかにして美味しく食べるか。

 そして、生まれたのが「ねぎま鍋」。
鍋の準備
 ねぎとまぐろを一緒に醤油で煮込み、
 互いの臭みを消し合い、長所を引き立てあう鍋。
 (マイナス)×(マイナス)=(プラス)ですね🍁

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 土鍋に醤油と酒を入れ、ぶつ切りの太い深谷(ふかや)ねぎを入れて火にかける🍲
ねぎま鍋1
 煮立ったら、まぐろ(トロ)をサッと煮る。
煮すぎると身がかたくなるので、色が変わったくらいで上げます。
ねぎま鍋2
 まずは、まぐろから。
 醤油の香味とねぎの甘みが染み通り、とろけて消えるような食感と味わい。
 まぐろの筋のところが、なんともイイ感じ。
 とろとろ、です。
ねぎま鍋3

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 次いで、ねぎ。
 ひとくち噛むと、真ん中の一番甘いところが、
 にゅるり。
 醤油と酒と出汁を吸って・・
 う、う、たまりません。
 この「ねぎま鍋」。
 じつは、ねぎがメイン、とわかりました。
 だから、「まねぎ」ではなく「ねぎま」なんですね🥰
ねぎま鍋4

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 合わせたのは、埼玉の「神亀(しんかめ)」。ぬる燗で。

 ひとくち飲む。
 やわらかい🍶

 盃を重ねる。
 まったくべとつかない。
神亀
 腰があるのに、すっと上品に消えていく。じつにキレがいい。  
 なんという後味の良さ。
 しみじみとうまく、やさしい。

 「ああ、こういう人間になりたい」
 と思わせる酒なのでありました。

ねぎま鍋と神亀。
絶妙のマリアージュです。
ねぎま鍋雑炊

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