よく晴れた午後。
万年筆の調整のために、銀座・伊東屋に行った。
3階のカウンター横で、調整専門の方が2名、
ガラス越しに、手をインクで真っ青にしながら、熱心に仕事をしていた。

へぇーっ。こんなふうにペン先をチェックしたりしているんだ。
ガラス越しにその真摯な仕事ぶりを見ながら、
子どもの頃、デパ地下で、「きんつば」が焼き上がるのを
見ていたことを思いだした。

伊東屋を出ると、まだ午後3時すぎ。
そうだ。あのバーなら、もう開いているかもしれない。
「数寄屋橋サンボア」である。

スタンディングの店で、サッと来て、サッと帰るひとが多い、おとなの店だ。
明るいうちから、立って飲む酒は美味い。

サンボアといえば、まずは、ハイボール。
ウイスキーは角。炭酸はウイルキンソン。
10オンスタンブラーにシュッと入った液体。この姿かたちがいい。
次いで、カンパリ・ソーダ。

ミラノのドゥオモ近くにあるスタンディング・バーで
日曜の午後に飲んだカンパリ・ソーダを思い出す。
奥さまたちがショッピングを楽しんでいる間、
男たちがカンパリをゆったりと飲んでいた。
これが、じつに粋だった。

そんなこんなを思いながら、
滞在40分。
ドアを開けて、大井町の小料理屋に向う夕暮れ。
