北海道・厚岸(あっけし)に取材に行きました。
以前から行きたかったウイスキー蒸溜所。

厚岸蒸留所
はじめて厚岸ウイスキーを飲んだのは、2018年。
角川春樹さんからいただき、
あまりにアイラ・モルトに似ていたので、驚きました。

厚岸 NEW BORN FOUNDATIONS 2 (2018年8月28日 発売)
その厚岸ウイスキー。
社長の樋田恵一さんにも話をうかがいました。
樋田さんは、アードベック17年に憧れ、
ウイスキー造りをはじめたそうです。
先人へのリスペクトをもちつつ、ウイスキーの夢を
仲間とともに一歩一歩実現していく、
樋田さんのお話、とてもよかったです。

湿原で厚岸ウイスキーを飲む
冷涼な気候。
湿原。
海からの霧。
地元のピート(泥炭)、ミズナラの樽。

麦芽。上が北海道産麦芽(自社製麦)、下が英国産麦芽(heavily peated)
それらが相俟って、生まれたものは、
アイラとはまたちがった、独特の「甘み」と果実のような味わい。
厚岸ならではの、香り、テイスト、トーンをもっていました。

厚岸の湿原 スコットランドと似た風景。 ああ、ウイスキーの空気だ。

別寒辺牛湿原(べっかんべうししつげん)

厚岸産のピート(泥炭)
アッケシとは、
アイヌ語の「アッケシシ=牡蠣のたくさん採れるところ」
から来ているそうです。

厚岸牡蠣(かきえもん)と厚岸ウイスキー
アイラ島も牡蠣が美味しくて、
ウイスキーを生牡蠣にたらして食します。
厚岸ウイスキーでは、厚岸だけで販売する「牡蠣の子守唄」
というブランドも造っていました。

厚岸ウイスキー「牡蠣の子守唄」
蒸留所ではじめてニューポット(透明な原酒)が滴ったのが、2016年。

エゾシカが、民家に遊びに来る
この10年間に、すばらしい品質のウイスキーを
世に送り出してきた、
厚岸ウイスキーボーイズに乾杯!

厚岸ウイスキー。羊羹にもあう。
追伸:取材記事は、来年2月10日売りの「サライ」ウイスキー特集に掲載予定。

『ウイスキー・ボーイ』(PHP文芸文庫)
